「民泊はグレー」と言われていることがありますがそれは賃貸業と旅館業が大 きく関わっています。

賃貸業は国土交通省の管轄で、土地や建物などの不動産を貸し出して賃料を得るビジネスモデルです。

通常の場合、大家さんが入居者へ部屋を貸し出す際に「普通借家契約」という契約期間1年以上の契約を結びます。

2年契約なところが多いです。これにより家賃滞納や騒音を出している入居者でも1度契約をして入居させてしまうと簡単に待機させることができな い状態でした。

しかし、2000年に「定期借家契約」ができ大きく状況が変わりました。

更新を前提としている「普通借家契約」と違い、「定期借家契約」では更新ではなく再契約という形となり、問題がある入居者は再契約しないことができるようになりました。

さらに1年未満の契約も可能となりました。

これにより、マンスリーマンションやシェアハウスなどの3ヶ月や半年の契約形態、また、ウィークリーマンションなどの1週間単位での契約形態が可能となりました。

本来、旅館業と賃貸業は全く違う業種ですが定期借家契約により短期での賃借が可能となり、旅館業でも長期の住まいでもない期間を限定した住居の貸し出しが可能となりました。

また、民泊条例の制定前は「人からお金を取って住居を貸し出す民泊は賃貸業ではないのか」という意見もありましたが、現状の民泊は外国人向けに長くても5日程度の貸し出しで寝具なども必要になるので完全に賃貸業とは言えないという部分もあります。

このように、旅館業でも賃貸業でもない状況で現状の法律から外れているビジネスだったので法律的にグレーだったと言われています。